株式の鉄則は成長性のある企業や国に割安な時に投資することです。
日本にもたくさん成長性の企業はありますが、国全体としては魅力に欠けます。
そこで私は中国の市場に注目しました。その理由を挙げていきますと
1、飛躍的なGDP成長率
2003年は9.1%という凄まじい成長率を記録した中国。それに比べると日本は低位成長
あるいはマイナスになっています。中国は今後も一時的には下がることもあるでしょうが
7%以上のGDP成長を持続すると考えられています。(04年の予想成長率は8〜9.5%くらい)
投資をするときに成長性のある国に投資したほうが利益を得る確率は高いと思います。
それが、中国に注目する理由のひとつです。
2、巨大プロジェクトが目白押し
2008年の北京オリンピック開催は有名ですが、それだけではありません。
今後、中国ではさまざまなプロジェクトが行われます。
プロジェクトではインフラの整備が欠かせませんから、プロジェクトとともに中国は豊かになって
いくでしょう。
今後の中国の主なプロジェクト
2005年 |
香港ディズニーランド |
2005年〜 |
北京高速鉄道 |
2006年 |
上海ユニバーサルスタジオオープン |
2008年 |
北京オリンピック開催 |
2010年 |
上海万博開催 |
3、元の切り上げ
最近経済のニュースでもよく取りあげられるようになった「人民元問題」
人民元は国の実力と比べて安すぎるから切り上げをしなさいという圧力が強くなってきています。
人民元が切り上げられるとどういうことがおこるかというということを説明していきます。
中国の企業の資産、業績、配当は人民元建てで計算されていますので、人民元切上げにより
そういったものがボリュームアップするのです。
たとえば、EPSが1元でPERが20倍の企業があるとします。
1元=0.94香港ドルで換算すると株価は18.8香港ドルとなります。
もし、人民元が20%切り上げられると
1元=1.128香港ドルになり株価は22.56香港ドルになります。
このように人民元の切り上げが株価に与える影響は大きいのです。
ちなみに現在の人民元の水準は1980年代平均の5分の1程度です。
さすがに5倍になるとは思いませんが、過去に円が360円から現在110円程度に
なっていることを考えると何割かは切り上げられてもおかしくはないでしょう。
つまり、人民元切り上げ前の今は円高メリットをいかして儲けるチャンスだということです。
4、西部大開発と東北振興
先ほど取り上げたビッグプロジェクトとともに期待されるのがこの2つの開発計画です。
東北振興とは発達の遅れる東北3省(黒竜省、遼寧省、吉林省)を重点的に開発するプロジェクト。
西部大開発とは西部のガスを東の上海などに送ろうというプロジェクトで、
これまでに6000億元が投資されてきました。
これらの開発は経済格差の是正を図るためのもので、現在の中国では欠かせないことなのです。
5、高配当と無償株
中国株は全体的に日本の株や預金金利とは比べ物にならないくらい利回りがいいです。
利回りが高いということは、ゆっくりインカムゲインを受け取りながら、
長期でキャピタルゲインを得ることができるということです。
香港H株利回りベスト5
コード |
銘柄名称 |
利回り(%) |
0347 |
鞍鋼スチール |
5.01 |
0548 |
深セン高速 |
4.63 |
1053 |
重慶鉄鋼 |
4.60 |
0525 |
広深鉄路 |
4.47 |
0187 |
北人印刷機 |
3.63 |
03年5月6日の株価で計算(中国株絶対法則を参考にしました)
また、無償とは株式分割のことで持っているだけで株数が増えていきます。
自分の持っている株式のなかでは2003年度決算で福建紫金鉱業(2899)が10割無償を行いました。
また、仮にシンセンB株の「中国国際コンテナ」を94年に6.8香港ドルで1000株買い、持ち続けていた場合
持ち株数は3903株まで増え、資産は約8.4倍になっていました。
これは急成長を続ける中国だからこそできることなのです。
定期的に無償増資をしている企業を選んで、その恩恵にあずかりましょう。
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